Case study
定期券売り場窓口の混雑をリアルタイムに可視化し、利用者の分散化を実現
札幌市交通局 さま
今回は混雑情報配信プラットフォーム「VACAN」を用いて、駅構内の定期券売り場の混雑抑制をおこなっている札幌市交通局様にお話を伺った。手元のスマートフォンなどから、売り場の混雑状況を確認できるようにした背景や導入による効果を伺いました。
導入サービス:混雑情報配信プラットフォーム「VACAN」
導入箇所:駅構内の定期券売り場
これまでは整理券を使い混雑状況を把握していたが、リアルタイムの混雑情報をお客様に届けることはできなかった。サービスを導入することで、リアルタイムの混雑状況をWebサイトなどで発信できお客様の利便性向上が期待できることに加え、時間ごとの混雑データを自動的に蓄積できるため、業務を効率化できると考えたため。
混雑可視化を含めた混雑解消の取り組みより、以前は1時間以上あった最大待ち時間が40分程度に減少する窓口もあった。
導入前は多くの窓口で18時ごろが混雑のピークとなっていたが、混雑可視化の取り組みなどによりお客様がいらっしゃる時間が分散化され、混雑の平準化が進んだ。
ー 導入のきっかけを教えてください。
もともと定期券売り場の窓口は、年度末や新学期など定期券を更新するタイミングに利用が集中しやすく、長い待ち時間が課題となっていました。また昨年の混雑傾向を元に混みやすい時間帯などをお客様にポスターなどを用いて知らせるといった取り組みをしていましたが、リアルタイムではなく過去のデータを元に出した情報のため、利便性という点で改善点がありました。
手軽に混雑を可視化し、お客様に配信する手段を探していたところVACANを見つけました。
ー 導入の決め手を教えてください。
導入する上で決め手となった点は2点あります。1つ目は、導入のハードルが低かったことです。導入する場所が駅構内の窓口のため、導入するために業務を止めて工事をするといった対応が難しい環境でした。しかし、VACANであればPCとボタン式のデバイス(以下、IoTボタン)をコンセントに挿すだけで、利用を開始できます。
またIoTボタンについている、混雑の程度を示す3つのボタンを押すだけで混雑の可視化が可能となっています。そのため操作する手間がほとんどなく、新たに導入するとなった場合も通常の業務オペレーションに組み込みやすいです。操作もシンプルなので、大規模な研修などを行う必要もありません。
実際に導入をされてから使い方がわからないといった声も聞いていません。導入の手軽さは決め手の1つとなりました。
2点目はリアルタイムに混雑状況を可視化できること。これまで窓口の混雑状況を把握するために、整理券を使っていました。しかしその方式ではお客様にリアルタイムの混雑状況を伝えることが難しく、最終的には行ってみないと分からない状態となってしまい利便性の観点で改善の余地がありました。
しかしVACANを導入することで、お客様はリアルタイムの混雑情報をWebページで確認できるようになったため、時間をずらして「空いている」タイミングで行く意思決定をしやすくなります。これは利便性向上の観点で大きいと考えています。
また混雑データを自動的に蓄積できるのも、混雑データの活用を考えると魅了的に感じました。
ー 導入したことによる効果やメリットを教えてください
混雑可視化などの施策を実施したことで、混雑の分散化が確認できました。以前は、場所によっては待ち時間が1時間以上になる日もありましたが、導入後はそこまでお待ちいただくことはなくなっています。
また混雑のピーク時刻は18時ごろだったのですが、その時刻の混雑が減少傾向にあり18時より前の時間の利用が増えるといった混雑ピークの平準化効果も見られています。
データ活用の観点でも、時間毎に取得した混雑データを活用しより精度の高い混雑予測などができのではと考えています。さらに行列に備えて警備員を配置しているのですが、混雑データを活用して配置する日や時間、を最適化し、コストの削減なども期待できます。
これまで混雑情報は肌感覚に頼っている部分が大きかったですが、VACANの導入によりデータをとれるようになりました。このデータを活用し、引き続き待ちの抑制などお客様の満足度向上に取り組んでいきたいです。
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