Case study
温泉リゾートホテルへVACANを導入。施設の空き状況を客室で確認可能に
箱根・芦ノ湖 はなをり さま
オリックス・ホテルマネジメント株式会社運営の「箱根・芦ノ湖 はなをり」様は、芦ノ湖を見渡せる水盤テラスが有名なゆったりした時間をお過ごしいただける宿です。宿泊施設として数々の受賞歴を誇るはなをり様では、2017年8月のオープン時から空き情報配信プラットフォームVACANをご利用いただいています。
VACANによって、フロントや大浴場、レストラン、エステ、手もみといった混雑が気になったり、待ち時間なく使ったりしたい施設のリアルタイム空き/混雑状況を配信しています。情報は客室のテレビから確認できるようになっています。
同ホテルを運営されているオリックス・ホテルマネジメント株式会社様及び、同ホテルの総支配人、藤井様にお話を伺いました。
・レストランや大浴場などの混雑対策
・フロントの応対時間分散による混雑緩和
・系列ホテルでも、お客様からレストランや大浴場の混雑に関するご意見が寄せられており、何らかの対策を講じる必要があった
・空き検知・情報配信についてのVACAN独自の技術
・カスタマイズ要件等に関する柔軟さ
・お客様が事前に混雑を確認でき、ご利用の時間帯を考慮いただける
ーVACANに興味を持った経緯、または抱えていた課題は何ですか?
オリックス・ホテルマネジメント株式会社が手がけるホテルは、高稼働時にはどうしてもレストランや大浴場等で混雑に関するご意見が寄せられることがありました。お客様の共用施設の混雑というのは積年の課題だったのです。
そんな時に、アクセラレータープログラムに参画していた株式会社バカンのサービス「VACAN」を知りました。
ーVACANを導入した決め手は何ですか?
AIとIoTを活用してリアルタイムの空き状況をお客様に配信できる独自の技術を活用していたことが決め手です(導入当時は宿泊施設で初導入となりました)。
バカンには、導入時の要望についてレスポンス速く、柔軟に対応をしてもらいました。
ーVACANの導入でどのような効果がありましたか?
混雑を発生させないにこしたことはありませんが、避けられない場面もあります。その際も「混雑している」と事前に把握いただくことで、お客様もある程度許容していただけるようです。導入当初は、お客様からは、珍しいシステムだとご評価いただきました。
私たちが常に心がけていることは、お客様の期待を超えるおもてなしです。例えば、お客様から「夜、到着したらバス停からホテルまで真っ暗でちょっと怖かった」と伺ったら、すぐにスタッフに共有し、他のお客様が同じような思いをされないようご案内の仕方を改善するなどします。
ただ、多くのお客様をお迎えしていますし、すべてを人の手でおもてなしすることだけが正解ではないでしょう。VACANのような新しいテクノロジーを積極的に取り入れていく姿勢も大切だと思っています。当ホテルのおもてなしは賞をいただくなどしていますが、それは日々、お客様の声に真摯に向き合いサービスを改善してきた結果だと思っていますし、その一つにVACANが含まれるのかもしれません。
ー導入前の懸念はありましたか?
正確な情報がお客様に発信されるか、スタッフの負担が増えてしまわないかが懸念点でしたが、大きな混乱もなく運用しています。
ー利用者への周知・利用促進で工夫したことはありますか?
当ホテルでは、朝食はお客様のお好きな時間にレストランをご利用いただいています。このとき、レストランの混雑状況はスタッフが手動でステータスを変えて運用しています。あえて「空いている」と配信する基準を厳しめにしているのです。
というのも、「空いています」と客室で確認をしても、そこからレストランまでお越しいただく間に混雑してしまうこともありえるためです。それではお客様が「せっかく確認したのに」と不便を感じられてしまいますから、少々運用に工夫が必要でした。ここまで自動で考慮して情報が配信されるようになるとよいですね。
ご夕食は時間指定(シフト制)でご案内しています。これにより、大浴場の利用時間も分散されます。VACANそれ自体も便利なシステムですが、こうしたオペレーションの工夫もしっかり行い、組み合わせていくことで、お客様に快適にお過ごしいただける環境が実現できるのだと思います。
フロントについても、自動検知での混雑情報を配信しています。混雑が予想される場合は、チェックイン時に「特に精算がなければ、早めにチェックアウトを手続きいただけます。チェックアウト後でも、上限時刻までお部屋をお使いいただけます」というご案内をしています。
ーVACANはどんな企業/人にオススメできますか?
AIやIoTのサービスは高額な印象もありますが、実際、VACANは中小の企業でも導入できる価格帯であるように思います。延床面積が小さめなスポットであっても、空き/混雑が明確にわかる環境であれば、VACANで精度高く空き判定ができる可能性もあります。うまくテクノロジーを活用することで、事業者側の手間の削減とお客様の満足度向上を両立させることが可能になると思います。
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