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Case study

“並ばなくてもいい窓口”へ。 JR横浜線No.1の乗降客数を誇るJR町田駅が実現した、待ち方の変革

JR東日本 さま

業種
鉄道会社
活用場所
みどりの窓口(乗車券・定期券の販売、払戻対応)

JR町田駅は、JR横浜線の全駅の中で最も乗降客数が多い駅であり、小田急線と合わせた1日の乗降人員は約45万人と、多摩地域全体でも最大級の利用者数を誇ります。そんなJR町田駅の「みどりの窓口」でも、繁忙期の混雑が長年の課題となっていました。

試行錯誤の末、バカンの「Q ticket」を導入。「待ち時間」そのものは変わらずとも、「待ち方」の選択肢を増やすことで、利用者の負担感を大幅に軽減しました。

多摩地域最大の駅の一つが挑んだ、快適な窓口利用の実現に向けた取り組み方と、導入のプロセスについてお話を伺いました。

導入サービス:

デジタル整理券システム「VACAN Q ticket(以下、Q ticket)」

導入箇所

みどりの窓口(乗車券・定期券の販売、払戻対応)

導入前の課題と背景

出入口の外まで続く行列が、利用者・社員双方の大きな負担に

町田駅のみどりの窓口では、乗車券類や定期券等の発売・払戻等を行っています。窓口数が2つということもあり、混雑時には行列が外まで伸び、長時間立って並んでお待ちいただく状況が発生していました。特に対策が必要とされていた繁忙期は以下の3つでした。

繁忙期主な要因 
4月新年度の定期券購入、ゴールデンウィークのきっぷ発売
7月夏休み・お盆期間のきっぷ発売
11月~12月年末年始期間のきっぷ発売

システム検討の経緯と「Qticket」選定の3つの条件

かつて同駅では、番号札を印刷して配付する試みを行いましたが、配付にあたる人員の捻出が難しく、数日しか運用を維持できないという課題に直面しました。その後、二次元コードのない旧来型の番号札発行機を導入した時期もありましたが、「窓口から離れて待つことができない(今何番までが呼び出しされているか分からない)」というデメリットを解消できず、本格的なシステム検討が始まりました。

他社サービスを含めた複数の選択肢の中からバカンの「Q ticket」が採用されたのは、3つの条件をすべて満たしていたからです。

  1. 操作性:
    • 利用者・社員双方にとって、シンプルで使いやすいサービスであること。
  2. 柔軟性:
    • 状況の変化に合わせて仕様をブラッシュアップできる柔軟なサービスであること。
  3. 拡張性:
    • 単駅のみの管理にとどまらず、将来的に複数の駅を「面」で管理する際に必要なオンライン受付機能などを備えていること。

すでにグランスタ東京(JR東京駅)での導入実績があったことも決め手のひとつとなりました。

メニュー画面

導入プロセスとサポート体制

サポート窓口との連携で早期の安定稼働を実現

機器の納品から運用開始までは約10日間という短い期間でした。駅側では、全社員が操作を習得できるよう勉強会を開催したほか、窓口後方で常に実機の電源を入れた状態を維持し、いつでも触れて慣れることができる環境を整えました。 実際の稼働時、利用者や社員のシステム操作自体は非常にスムーズでしたが、導入直前の機器準備段階においては苦労もありました。タブレットの初期設定や、周辺機器(スピーカーやモニター)との接続に難航する場面がありましたが、その都度バカン側のサポート窓口と連絡を取り、迅速なテクニカルサポートを受けることで解決できました。本稼働の開始以降は、ほぼトラブルなく安定した運用を実現しています。

導入後の効果

待ち時間の負担感は「10分の1」に

Q ticketによって「待ち方の選択肢」が生まれたことが、利用者の行動と印象を大きく変えました。利用者は二次元コードを通じてスマートフォン等から自身の順番を確認できるため、窓口を離れてベンチに着席して待つことや、待ち時間を有意義に活用することが可能になりました。

利用者アンケートにみる反応

「新受付システムに大いに感謝しています。今迄の待ち時間の負担感が1/10になりました」


「二次元コードで順番が分かると窓口内にいなくても良いので助かりました」


「メール通知やLINEでのお知らせは非常に良いシステムだと思います。窓口へ戻る目安がわかるので便利です」

導入当初に懸念されていた、ご年配の方や端末操作が苦手なお客さまへの影響についても、シンプルなUIが奏功して概ねスムーズな操作をされており、特段のトラブルは発生していません。

社員の負担感の変化

窓口の目の前から長い行列が解消されたことで、社員の心理的負担は劇的に軽減されました。また、お客さまから「座って待てるようになって助かった」などの感謝の言葉を直接いただける機会が増えたことが、スタッフの大きな励みとなっています。

波及効果と今後の展望

鉄道業界における新しい「当たり前」へ

JR町田駅におけるQ ticket導入後の好反響を受け、同じ課題を抱えていたJR東日本の他駅の社員が続々と現地見学に来訪しました。その結果、他駅での導入も次々と決定。導入から2年が経過した現在では、社内においてQ ticketが特別なものではなく、窓口におけるインフラとして多くの駅で導入しています。また、導入後のシステムアップデートにより、発券メッセージを社員側で自由に変更・修正できるようになるなど、現場の利便性も継続して向上しています。 今まで並ぶ手段しかなかった状態から、待ち方の「選択肢」を増やす。事業者と利用者の双方のニーズを同時に高めるための取り組みは、これからも続いていきます。