Solution 04
防災・緊急情報配信 — 平時は案内、災害時は命を守る導線に
防災サイネージは、平時は観光・施設案内・窓口の順番待ちとして稼働し、災害時には避難情報・避難所の混雑表示に切り替わるデュアルユース型が基本形です。避難所の混雑可視化は避難者を空いている避難所へ分散させ、受け入れ側の混乱を減らします。VACAN では210以上の自治体・10,000ヶ所以上の避難所で稼働しています。
災害時、施設には「どこが安全か」「どこが空いているか」を知らせる手段が要ります。平時は施設案内として使い、発災時は警報と避難情報に切り替えます。緊急時に切り替わる表示の例です。画面の日付が示すとおりデモ用の画面で、実際の災害情報ではありません。
地震の発生を知らせる緊急表示画面
大雨警報と避難指示を知らせる表示画面
( 01 )「防災専用」の設備は続かない
災害時にしか使わない設備は、平時に価値を生まないため予算化が難しく、いざという時に「動かし方を誰も覚えていない」状態になりがちです。毎日使っているものが、そのまま災害時のインフラになるデュアルユース設計が、避難所DX・防災DXの実務解です。
( 02 )災害時にできること
- 避難所の混雑可視化・受け入れ状況の共有 — 各避難所が「受け入れ可能か・混雑しているか」をWeb・サイネージで公開し、避難者を分散
- 緊急情報の一斉配信 — 平時の案内表示を避難誘導・災害情報に即時切替
- 多言語での避難情報 — 訪日客・在住外国人に母語で避難情報を届ける
VACANは避難所の混雑可視化で多くの自治体と連携してきた実績があります。詳細は自治体向けページを参照してください。
( 03 )平時の使い方が防災力を決める
平時に観光案内・窓口の順番待ち表示として日常運用されていれば、職員は操作に慣れ、住民は「あのディスプレイを見れば状況が分かる」と学習しています。この日常の学習が、災害時の情報伝達速度に直結します。
( 04 )平時の行列管理を、そのまま仮設施設の混雑整理に使う
災害時に行列ができるのは避難所の受付だけではありません。仮設の風呂・給水所・医療救護所・炊き出し・仮設トイレ——生活に必要な設備すべてに列ができます。運営する職員やボランティアは、平時とは違う場所で、初めて会う人たちと、手探りで列をさばくことになります。
ここで効くのが、平時に窓口や店舗で使っている順番待ちの仕組みをそのまま持ち込むという考え方です。番号を発券し、待ち人数と呼出番号を表示し、順番が近づいたら知らせる。平時に職員が操作を覚えている仕組みなので、災害時に新しく覚えることがありません。
並び続けられない人のために、予約で置き換える
行列は、体力のある人ほど有利になります。高齢者・乳幼児連れ・持病のある方・障害のある方は、そもそも列に並び続けることができません。付き添いが必要な人は、列に並ぶ間ずっと二人が拘束されます。
順番待ちを予約に置き換えると、この不均衡が消えます。時間を指定して受け取りに来られるので、列に並ばずに済み、待っている間は避難スペースで休めます。運営側も、時間帯ごとの人数が事前に分かるため、物資や人員の配分を計画できます。
| 場面 | 平時の使い方 | 災害時の使い方 |
| 窓口・受付 | 市役所窓口の予約と順番待ち | 避難所の入所受付、罹災証明の窓口 |
| 設備の混雑表示 | トイレ・レストランの空き状況 | 仮設トイレ・仮設風呂・給水所の待ち状況 |
| 予約 | 公共施設・イベントの予約 | 入浴・炊き出し・医療救護の時間帯予約 |
| サイネージ | 観光案内・イベント告知 | 避難情報、避難所の受け入れ状況 |
同じ機材・同じ操作・同じ画面を、平時と非常時で使い分けます。災害時に初めて触る設備をなくすことが、そのまま立ち上がりの速さになります。
( 05 )石川県での実運用
避難所の混雑可視化の実績は、自治体数が2023年6月、避難所数が2021年時点の公表値です。導入は増え続けるため、最新の状況はお問い合わせください。
令和6年能登半島地震と豪雨で被災した地域の経験をもとに開発した避難者マネジメントシステムが、石川県 輪島市・珠洲市・穴水町・能登町で本格運用に入っています(2025年11月30日、石川県内で初の導入)。避難所の入退所管理・名簿作成・状況把握をデジタルで一元管理するもので、通信や電力が途絶する長期の混乱を前提に設計しています。
神戸市の防災訓練で受付方法を比較した実証では、紙の避難者カードが1人あたり平均1分19秒(後工程のデータベース化を含む)だったのに対し、アプリの二次元コードでは平均7秒・90%以上の削減でした。マイナンバーカードとWebフォームはいずれも平均16秒です(2025年2月・神戸市の防災訓練での実測)。輪島市の総合防災訓練では市民79名が受付のデジタル化を体験しています。
( 06 )よくある質問
避難所の混雑はどうやって検知しますか?
避難所の運営フローに合わせ、職員による簡単な状況入力とセンサー検知を組み合わせる構成が一般的です。停電・通信障害時の運用も含めて設計します。
避難所受付システムや避難者名簿の管理もできますか?
できます。避難者マネジメントシステムとして、入退所の受付・名簿の作成・状況の把握を一元管理します。受付はマイナンバーカード、運転免許証、アプリやLINEの二次元コード、Webフォーム、紙からの手入力に対応し、いずれも同じ名簿に反映されます。輪島市・珠洲市・穴水町・能登町で本格運用中です。既にお使いの防災システムとの連携要件は個別に検討しますので、システム名を添えてご相談ください。
仮設の風呂や給水所の行列にも使えますか?
使えます。平時に窓口や店舗で使っている順番待ちの仕組みを、仮設風呂・給水所・医療救護所・炊き出しの列にそのまま適用できます。時間帯を指定した予約に切り替えれば、高齢者や乳幼児連れなど列に並び続けることが難しい方の負担を減らせます。運営側も時間帯ごとの人数が事前に分かるため、物資と人員を計画的に配分できます。
Lアラート等の既存防災システムと連携できますか?
既存の防災情報システムとの連携要件は自治体ごとに異なるため、個別に構成を検討します。要件を添えてご相談ください。
平時は何に使えますか?
観光案内・イベント告知・窓口混雑表示・施設案内など、通常のサイネージ・混雑可視化として全機能を利用できます。
( → )関連ページ
導入のご相談・資料請求
施設の課題・規模に合わせた構成と概算費用をご案内します。