For Developers
デベロッパー向け — 人流データを施設の標準装備にする
新規開発・大規模リニューアルでは、混雑可視化を後付けの設備ではなく、施設の体験設計とデータ基盤の一部として企画段階から組み込むことで、意匠との統合・配線計画・テナント契約への織り込みが最適化されます。人流データは開業後の運営改善・テナント誘致の資産にもなります。
デジタルツイン上に混雑・人流・設備・気象を重ねた運用画面(構想)。画面内の数値は実際の災害情報ではありません。
タクシー待機スペースの満空を知らせるサイネージ(渋谷フクラス)
複合施設のタクシー乗り場サイネージ(渋谷フクラス)
( 01 )デジタルツインの上で、都市の混雑と人流を扱う
都市の規模で人の動きを把握する手立ては、まだ揃っていません。VACAN が施設のなかで積み上げてきた混雑と人流のデータを、街の単位まで広げられないか——そこから始まった構想です。
都市のデジタルツインに、そのデータを重ねます。そこへ physical AI やドローンが現場で取得した情報も合流させ、建物・エリア・設備の状態をひとつの画面で扱えるようにします。
いちばん効くのは、災害が起きたときです。東京のような過密な都心では、どこへ逃げるかを決めるのが遅れるほど被害が広がります。人がどこに滞留しているか、どの経路が詰まっているか、どの避難所にまだ余裕があるか。それが分かれば、そのときに最適な避難先を示せます。受け入れ人数も、物資も、人員の配置も、勘ではなく数字で組み立てられるようになります。
そこに AI の支援が加われば、混乱のなかでも人が落ち着いて判断できる。技術で人の暮らしを支えるというのは、そういうことだと考えています。
なお、ここに出しているのは構想を形にしたデモです。稼働中のサービスではなく、画面内の数値も実際の災害情報ではありません。
( 02 )触って動かせる、体験としての展示
この表現は、施設のブランディングそのものとして使えます。館内のサイネージ、あるいはそれを超える大きさの媒体で、その施設が何を目指しているかを来訪者に見せる装置になります。
流し続ける映像ではありません。実際に触って動かせます。地図を回す、階を切り替える、エリアを選んで中の状態を見る。来訪者が自分の手で動かせることが、映像との決定的な違いです。先進性を言葉で説明するのではなく、その場で確かめてもらう形にできます。
新規開発・大規模リニューアルのエントランスやショールーム、企業のブランド発信の場に向いています。内容と媒体は施設ごとに設計します。
( 03 )企画段階から入れる3つの理由
- 意匠との統合 — サイネージ・センサーを内装デザインに溶け込ませられる(後付けは露出配線・違和感の原因に)
- データ基盤としての設計 — 混雑データを警備・清掃・テナントリーシングに使う前提で、データの粒度・保持を最初から設計できる
- テナント契約への織り込み — 満空情報の提供をテナント側の協力事項として契約に含められる
( 04 )先進施設のショーケースとして
渋谷フクラスのタクシー乗り場サイネージのように、混雑可視化は施設の「先進性」を来館者が日常的に体感できる数少ない設備です。ウェルビーイング認証・スマートビル評価の文脈でも、混雑ストレスの低減は説明しやすい要素です。
( 05 )運営データとしての人流
開業後、混雑データは運営の意思決定材料になります。警備・清掃の配置最適化、フロア別の稼働分析、リーシング提案資料への活用など、取得した人流データを誰がどう使うかを開発段階で定義しておくことを推奨します。
( 06 )立場別: 検討時に確認すべきこと
| 立場 | 主な関心 | 確認ポイント |
| 現場運用 | 日々の運用負荷 | 開業後の運営会社・PM会社への引き継ぎと運用体制 |
| 情報システム | 接続・セキュリティ | ビルOS・スマートビル基盤とのAPI連携、データ保持の設計 |
| 経営・企画 | 投資対効果 | 施設ブランド価値・テナント満足・運営コスト最適化での評価。竣工後の後付けコストとの比較 |
( 07 )よくある質問
設計事務所・ゼネコンとの調整はどの段階で始めるべきですか?
実施設計の前(基本設計段階)での調整開始が理想です。配線・什器・意匠との統合可否が決まります。
英語での提案資料はありますか?
グローバル案件向けの
英語資料に対応します。Englishページも参照してください。
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